Vol.164「地球環境時代に生きる~Global thinking, Local action~」  飯田 浩敬

 


「地球環境時代に生きる~Global thinking, Local action~」



飯田 浩敬


 


 

1.はじめに~環境意識の芽生え~法学部生から自治体職員へ~

 新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 私と環境分野との具体的な接点は、法学部生時代に国際法を専攻し、当時、環境と開発が地球的な課題なっており、国際学生セミナーなどに参加し、都内の大学生同士で議論を交わしていました。「沈黙の春」、「成長の限界」などを読み、「地球白書」で知られるワールド・ウォッチ研究所長のレスター・ブラウン氏のお話を伺い、ブラジルでの地球サミット(リオサミット)が開催され、私自身が環境問題と向き合い始めた時代だったと思い出されます。
 浜松市入庁後も、浜松国際交流協会(HICE)で機関誌にCOP3での京都議定書の記事の掲載、農林水産政策課で農業者や廃棄物処理事業者のバイオマス関連事業の支援、浜松科学館リニューアル事業での環境展示の設置など、各々の部署で環境と何らかの接点がありました。

 

2.環境部への配属~ごみ減量推進課~

 自治体職員には人事異動がつきものですが、私の7部局目の配属が環境部でした。
 環境部では、ごみ減量・資源化の推進に取り組むことになりました。主な取り組みは、食品ロスの削減、雑がみの分別回収の促進、脱プラスチックの推進などですが、具体的な取り組みは、本市のホームページやSNSをご覧いただければと思います。
 さて、ここから先は、環境部の取り組みではなく、一市民としてとして自らの主な活動を紹介させていただければと思います。その取り組みのスタートとなったのは、「3R・低炭素検定」の受検(合格)です。それ以降、様々な取り組みの中で、環境に関する活動を行ってきました。

 

3.はままつ国際理解教育ネットでのファシリテーター活動

 私は、「はままつ国際理解教育ネット」のファシリテーターの一員として活動しています。これは、団体名のとおり、国際理解教育活動のファシリテーターの集まりで、教職員、学生、会社員、自治体職員などがメンバーになっており、毎年、国際理解教育ファシリテーター養成講座、HICEグローバルフェアでの国際理解教育ワークショップなどの活動を行っています。私も、「環境×SDGs」をテーマに各種アクティビティを活用したワークショップをさせていただきました。
 実際に国際理解教育ファシリテーターとして講座を運営することで、地域の課題でもあり、地球規模の課題でもある環境問題を市民と一緒に考える機会を得られたことは、貴重な経験になっています。

 

 

4.浜松サステナブルコミュニティの活動

 また、私は、「浜松サステナブルコミュニティ」のメンバーとしても活動しております。この集まりは、自然と調和して精神的な豊かさを実現し、「豊かに生きる」ことを目的に、中・高・大学生、留学生、会社員、団体職員、教職員、自治体職員が参加している活動です。これまでに、毎月1回のミーティングのほか、映画「プラスチックの海」の上映会、気候危機に関する講演会などを行ってきました。
 浜松サステナブルコミュニティの活動の中で、豊かに生きることための実践方法を考えるとともに、私たちが日常生活で使っている公共施設をいかにサステナブルなものにしていけるか知恵を出し合う機会を持つことで、一市民として環境にやさしい生活について常に考え、できることから取り組んでいく契機となっています。

 

5.浜松ビブリオの会の活動

 さらに、私の主宰する「浜松ビブリオの会」があります。これは、地域における学びの場、いわゆる生涯学習の場づくりを目指したものです。この集まりは、毎月1回、参加者が他の参加者に読んでもらいたい“お薦め本”を紹介し合う活動をしています。
 この会は、私にとって、参加者に環境に関する本の紹介の機会になっています。
 この活動により、私自身、生涯を通じて学び続け、学びに基づいて、“地球人・地域人”として行動していくことの大切さを感じています。

 

 

6.おわりに~Global thinking, Local action~

 こうして自分の歩みを振り返ってみると、色々な形や方法で環境分野に関わってきていたことに気づかされました。環境分野の課題は、それだけ身近で、重要なテーマであることの証でもあると思います。
 また、環境に関する取り組みは、地球規模で取り組まなければならない課題であることから、周囲の人たちを巻き込んでいくことも大切だと考えます。活動を息長く続けていくためにも、仲間づくりをして一緒に行動できれば、ライフワークの一つとしていけるとも考えています。
 これからも、日常生活の中で、常に地球環境に関する問題意識を持ち続け、地域に根差した取り組みができる生き方~Global thinking, Local action~ができればと考えています。
 最後に、今回、この場を与えてくださった吉安部長様、正垣様をはじめ、環境事業協会の皆様に感謝申し上げます。

 

 

 

飯田 浩敬

飯田浩敬
浜松市環境部 副参事
ごみ減量推進課課長補佐 

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