Vol.162「2025大阪・関西万博に向けて、共創の輪に入りませんか?」 浅利 美鈴

 


「2025大阪・関西万博に向けて、共創の輪に入りませんか?」

浅利 美鈴


 


 2025大阪・関西万博の開催まで、千日を切りました。急ピッチで様々な準備が進められています。関西以外の方、もっというと、関西の方でも、あまり身近な存在でもなく、全く関心ない方もおられるかと思います。
 私は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会が設置した「持続可能性有識者委員会」に入り、昨年度より、万博の持続可能性への配慮・実現に向けた議論に加わらせて頂いてきました。一般には知られていないと思いますが、実は、大切な議論が進められています。今年4月には「持続可能な大阪・関西万博開催にむけた方針」を策定し、その中でも重要視している脱炭素・資源循環に関して「改定版EXPO2025 グリーンビジョン」を公開しました。本ビジョンの目指すべき方向性として、①万博におけるカーボンニュートラルの実現及び2050年のカーボンニュートラル社会の提示、②サーキュラーエコノミーの実現(需要サイドの技術等導入によるごみゼロ、食品廃棄ゼロ、ファッションロスゼロの実現)、③来場者等の理解促進を図り、行動変容を起す仕組みの導入、④会場内だけでなく会場外も含めた実証・実装プロジェクトの実施、⑤グリーン成長戦略/重点産業分野における需給両面の取り組み推進、⑥スタートアップ等様々な主体の参加促進 を挙げています。みなさんの関心あるテーマも満載ではないでしょうか?
 このような国を挙げてのイベントを機に、社会課題解決に向けて背伸びして取り組み、そのまま定着させる、つまりレガシー作りにつなげることが期待されます。万博の会期中・会場内のみならず、準備中や会期後、会場以外への派生も重要です。
 「持続可能性有識者委員会」とは別に、多様なテーマにおける多彩な活動で、万博とその先の未来に挑む、参加型プログラムとして、「共創チャレンジ」と「共創パートナー」というスキームがあります。前者は主にプロジェクトベースで、後者は他者にも働きかけるネットワーク型のプロジェクトベースで登録が進められています。2022年20月現在、合計で1,000近くが、立ち上がっています!
 中には、資源循環に関するものも相当数あります。そして、どれも精力的に活動を展開しています。このエネルギーを、集結して爆発させたい!と、私が代表を務める「京都超SDGsコンソーシアム」では、満を持して、「ごみゼロ共創ネットワーク」として共創パートナーとしての活動を始めることとなりました。そのキックオフ企画を、11月5-6日に開催しました。全国から30以上の団体・個人が集まり、わいわいがやがやと、万博に向けた夢や課題を語り合いました。その様子は、こちらのYouTubeからもご覧いただけます。
https://www.youtube.com/channel/UClgNiTfcQw1lZO8R0Z7_dXg
 ピッチトークが一押しです!見るだけで元気になり、明日からの活動のエネルギーになると思いますので、是非覗いてみてください!

浅利 美鈴

浅利 美鈴
2000年、京都大学工学部地球工学科卒業。2004年、工学博士。
現在は京都大学地球環境学堂准教授。
研究テーマは「ごみ」や「環境・SDGs教育」。世界中の「ごみ」や暮らしぶりを観察して歩く日々を送る。社会の縮図として、京都大学のサステイナブルキャンパス化にも取り組む。
学生時代に「京大ゴミ部」を立ち上げ、環境啓発・教育活動に取り組み始め、2005年からは、京都議定書達成に向けた「びっくり!エコ100選」、エネルギー問題にアクションを起こす「びっくりエコ発電所」、京都におけるSDGs実装を目指す「エコ~るど京大」や「京都超SDGsコンソーシアム」「京都里山SDGsラボ(ことす)」などを展開。
2022年11月に第15回を開催する「3R・低炭素社会検定」の事務局長も務める。

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