Vol.73 「全国をリードする京都市のごみ減量の取組」 山田 哲士



「全国をリードする京都市のごみ減量の取組」

~資源の更なる有効利用と環境負荷の低減を目指して~

山田 哲士

皆様方には,地域や企業の3Rリーダーとして,持続可能な社会の実現に向け,実践・活動していただいており,心強い限りです。厚くお礼申し上げます。
京都市のごみ量は,市民・事業者の皆様の御理解と御協力,御努力により,ピーク時(平成12年度)に82万トンあったものが,現在は,4割以上の削減となる47万トンになり,環境負荷の低減と年間106億円もの大幅なコスト削減を実現できました。また,市民1人1日当たりの家庭からのごみ量は,他の政令市の平均の4分の3の445グラムと,大都市の中で最もごみの少ないまちを実現できました。ありがとうございます。

しかし,ここ数年,ごみの減量ペースが緩やかになり,更なる取組が必要となってきました。そのため,「京都市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例」を,2R(廃棄物の発生抑制と再使用)と分別・リサイクルの促進の2つを柱とした,全国をリードする条例へと大改正しました(平成27年10月1日施行)。また,平成27年3月に策定した「新・京都市ごみ半減プラン」では,①手付かず食品や食べ残しといった「食品ロス」を削減する全国初の目標設定,②政令市初となる食品スーパー市内全店舗でのレジ袋有料化,③紙ごみをはじめ資源ごみの分別の義務化と,市民・事業者の皆様の自主的なお取組への支援強化など,様々な積極的な新施策を盛り込みました。

京都のまちは,山紫水明の恵まれた自然の中で,「共生と循環」の理念の下,環境にやさしい暮らしや文化が受け継がれてきました。この伝統と進取の気風を生かし,改正条例や新プランの推進を通じて,「しまつの心」や「もったいない」といった京都らしいライフスタイルとビジネススタイルの定着を図り,市民・事業者の皆様とともに循環型社会を構築し,持続可能な都市として発展するよう全力を尽くして参りますので,3Rリーダーの皆様方のより一層の御協力をよろしくお願いします。




山田 哲士


【プロフィール】
山田 哲士

(京都市環境政策局ごみ減量担当局長)


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