昔ながらの道具たち


『昔ながらの道具たち


山口 茂子        

皆様、こんにちは。

東京在住の山口茂子です。

毎日寒い日が続きます。皆様お元気ですか?

寒い、寒いと言いながらも、冬には冬の良さがたくさんあって、四季のある国に生まれて、生活することの楽しさもたくさんあります。

落葉樹の並ぶ緑道は、太陽の光が良く通って午後のわずかな時間散歩を楽しむのに良いし、柿やみかんを植えているおうちの庭にはヒヨドリやメジロたちが集まってにぎやかにしていたり、夕食には暖かい鍋物を楽しんだり、お風呂にはよく暖まるようにみかんの皮を入れて香りを楽しんだり。

ここ数年、とくに環境に対する意識がどんどん高まるなか、毎年、いろいろな業界のメーカーさんが工夫を凝らした防寒グッズが店頭をにぎわせています。とくに最近よく目に付くのが、おしゃれで着心地の良い防寒インナーと湯たんぽ、ひざかけです。湯たんぽは、昔ながらの金物製のものから、小型のもの、電子レンジ対応のもの、子供が喜ぶような動物型のものなど、たくさんの製品が並んでいて見て歩くだけでとても楽しめます。防寒インナーも軽くておしゃれなものが女性用だけでなく男性用も充実しています。

昔からの知恵と現代の技術や工夫がマッチしているなと感じることもたくさんあります。前回の記事で、職人さんが作った、ちょっと良いかごをご紹介させていただきましたが、最近、私は昔ながらの日本の道具にとても惹かれます。

昔からの生活のなかの知恵、道具に秘められた知恵の数々は一朝一夕で出来上がったものではありません。多くの人が積み上げた創意工夫がぎっしりと詰まっていることだと思います。

キッチン用品や生活用品、暮らし方のなかで、昔から伝えられてきた道具や知恵の数々を探求してみたくなりました。この活動報告のなかでも少しずつお伝えできればと思っています。

まずは、初回として「ほうきとちりとり」の話をしたいと思います。

 ほうきとちりとり

 

左からちりとり、ミニほうき、ほうきです。ちりとりは厚紙に柿渋を塗ったもので作られています。写真は、我が家で愛用のほうきとちりとりです。

ほうきとちりとりの良いところを考えてみました。

夜遅い時間でもうるさくないので気になるところがさっと掃除できる。
電気代がかからない。
壁にかけておけばよいので収納場所に困らない。ついでに言うと、手作りのほうきは見た目も美しいので、部屋の隅にかけてあっても目障りでない。
重い掃除機を出してこなくて良いので、それほど汚れていないときの掃除に便利。
家具の隙間から埃を掃きだすのも簡単。
ちりとりは厚紙製なので、静電気が発生せず、埃がまとわりつかないので快適。
排気式の掃除機よりは埃を舞い上げない。 

実際、平日は夜遅く帰宅することが多いので、廊下の埃が気になるなとか、ドライヤーを使ったあとの洗面所の掃除、パンくずを落としてしまったなどというときは、さっとほうきで掃除をすれば良いし、ものすごく重宝しています。

最近では、おしゃれな雑貨屋さんでもほうきを見かけることがあります。購入されるときには、天然素材でしっかりと作ってあるものを購入されることをおすすめします。

天然素材であれば静電気が起きにくく、見た目も美しく長持ちすると思います。

箒を作っている会社のサイトを参考に見たところ、穂先が「ちびてきたら」はさみで少しカットして整えると良い、くせがついてしまったらぬらして整える、などお手入れ方法も記載されていました。また、穂先が少し固くなったらカーペットなどで使うと良いそうです。

自分が使いやすいようにお手入れしながら使っていくと、世界に1つだけの自分の暮らし方に合った道具になります。最新式の電化製品も便利で良いものですが、お気に入りの道具を手入れしながら末永く一緒に暮らすというのもこれからの暮らし方だと思います。

皆様も機会がありましたら、お気に入りのほうきを見つけてみてくださいね。

今回も拙い文章を最後までお読みいただいて有難うございました。



ページの先頭へかえる