実行委員会代表挨拶

実行委員会代表挨拶

3R検定の挿絵

 最近、「環境問題」が連日のように、テレビや新聞で取り上げられているので、多くの人々が何となくこれから環境問題が大変なことになりそうだとの意識を持ちつつあるように思われます。そんな時、「あなたが環境問題を解決するために、具体的にできることは何ですか?」と問われると、多くの人が「もっとちゃんとごみの分別をすること」と答えます。

 確かに、身近な環境問題としてごみ問題があることやごみの分別が必要なことは間違いないのですが、はたして、ごみを分別するだけでごみ問題を解決できるでしょうか?この場合、ごみは分別すればよいのだからと、むしろ安心して、どんどんごみを出してしまう恐れがあります。

 そこで、最近ごみ問題解決に向けた重要な行動指針として「3R」が提案されています。「3R」すなわち、Reduce(ものを減らす)、Reuse(もういちど使う)、Recycle(再生して使う)という活動です。現在、この「3R」という言葉は、世の中に少しずつ広がりつつありますが、まだまだ、認識度は高くありません。また、二酸化炭素の排出の、地球や人類にもたらす影響も非常に重要です。そのような視点から「低炭素社会」も目指す必要があり、双方に気を配りながら活動することが大切です。

 そんなわけで私たちは是非、多くの人たちに「3R」と「低炭素社会」の意義を理解してもらい、活動を実践してもらいたいと、「3R・低炭素社会検定」を行うことにしました。 この検定は従来の「○○検定」のような受験者の知識の広さや深さを評価するだけでなく、3R・低炭素社会に関する理解度を高め、日常生活の中で活動を普及してもらおうとするものです。したがって、公式テキストでは3R・低炭素社会に関する幅広い知識や活動に結びつく具体的な活動事例や工夫をできるだけ多く紹介するように心がけて作成しました。

 ともあれ、環境教育分野では、「人は、ある環境問題について本当に理解して、納得したとき、初めてその環境問題を解決するために行動をおこす」とよく言われています。まずは公式テキストにて3Rや低炭素社会に向けた活動の意義を十分理解するところから始めていただければと思います。

実行委員会 代表 高月 紘
(石川県立大学教授、京都大学名誉教授、環境漫画家ハイムーン)

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