福島市における放射能汚染の除染後の測定結果について

福島市における放射能汚染の除染後の測定結果について

阿部 陽三

現在、私の住んでいる福島市では放射線の除染作業が進行中で、自宅は2013年11月に実施したことを今年の2月にこの欄で報告しました。6月2日に除染後の測
定が実施されましたので、その結果を報告します。測定は除染前の2013年5月に測定した時と同じ3者立会い(世帯主、福島市、除染業者)のもと、玄関先、庭、室内等場所で行われました。

結果は全ての場所で0.23マイクロシーベルト以下でした。除染前に比較して3分の1位に減少した個所もありました。放射性物質汚染対処特措法に基づく基本方針の中で、長期的な目標として追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下、つまり、1時間当たりの空間線量率は0.23マイクロシーベルト以下が基準となります。写真① 測定記録紙を参照。
写真① 除染前・後 測定値記録
写真① 除染前・後 測定値記録

私としては原発事故後、許容できる数値であると自分なりの考えで居住していましたが、今回の測定で、基準値を下回ったという、データの裏付けができてホッとしているところです。

町内会では地域の一斉清掃を昨年の秋から再開しました。原発事故後は清掃で排出される枯葉(秋季)や雑草(夏季)、道路沿いの排水溝の土など放射線量が高いと想定できるものを保管するところがないため、福島市の指示で一斉清掃を中止していました。内部被ばく検査については昨年、ホールボディカウンタによる全身検査を実施する案内がありました。私の所では妻が昨年9月に検査を受けました。その結果は基準値以下で問題なしという結果でした。

私は震災後いつも一緒の行動をしていましたので、私は受けずに問題ないだろうという見解でいます。

内部被ばくの基準は「預託実効線量」が1ミリシーベルト未満です。「預託実効線量」とは現在、体内にある放射性物質(セシウム134および137)を測定し、概ね一生の間に受けると思われる線量を推計します。成人では50年間、子供では70歳までに体内から受けると思われる内部被ばく線量のことです。

「預託実効線量」など初めて耳にした言葉であり、いろいろと勉強になります。福島市内では2014年4月までに約10万人が検査して、全員1ミリシーベルト未満であり、福島市健康管理検討委員会では「健康に影響を与えるような数値ではない」との見解を示しています。(福島市のホームページより引用)

個人の見解ですが放射線量に関しては安心して住める街になったと思っています。
6月の出来事は福島県復興のため、県内で初めて「第98回日本陸上競技選手権大会」が福島市内で開催されました(写真②)。また、「只見ユネスコエコパークの登録決定」は東北地方で初の登録地として報道されました(写真③)。多方面の方々から早い復興を願う温かい支援に感謝です。ありがとうございます。


写真② 100M競走 紹介は桐生選手
写真② 100M競走 紹介は桐生選手

写真③ 只見の風景(只見町提供)
写真③ 只見の風景(只見町提供)

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