Vol.43 「合格してリーダーになった。さあ、何をしよう?」 村岡 良介


「合格してリーダーになった。さあ、何をしよう?」 村岡 良介



3R・低炭素社会検定リーダー・ゴールド、リーダーの皆様、合格おめでとうございます。

皆様は、公式テキストで学んで知を獲得され、これからは実践しながら知の連結に取り組まれることになります。そのフィールドは、家庭だったり、地域や職場だったり、様々だと思います。「あなたはそう言うけれど、具体的に何をすれば良いのだろう」そう問われるかもしれません。今回のメッセージでは、そのヒントになる事例を紹介しましょう。

みなさんは3R・低炭素社会に関する一定の知を獲得されたのですから、その知を活用して活動グループのリーダーになったり、講師や指導者、委員会の委員などになって社会に貢献することを考えていらっしゃる方が多いと思います。もちろん、大いに活躍していただき、知を連結していただきたいと思います。

しかし、ここで考えていただきたいのは、みなさんは、単に知識を有する人ではなくて、取り組もうとしているその活動が何のために必要なのか、どのように取り組んでいくべきかを知っていて、その知を他者にどのように伝えていくべきかを知っている者である、あるいはであっていただきたいということです。

まず範を示すことです。これも実践です。家庭でも、地域や職場でも同じです。何をすれば良いのか、既にお分かりですよね。今の自分ができる範囲からで良いと思います。

例えば、職場で考えてみましょう。ISO14001の認証を取得し、環境マネジメントシステムを運用している職場では、紙の使用量やごみの排出量、電気の使用量などの削減目標を掲げてその達成を目指します。でも、継続的改善を続けながらも、絞った雑巾をさらに絞る努力となって形骸化していきます。よくある失敗のパターンです。何のためにやっているのかわからなくなるからです。そうなったとき、そうならないためにリーダーのみなさんが活躍するのです。

オフィスや工場から出る様々な廃棄物を3Rによって減らします。必然的に廃棄物を分けます。みなさんのお得意のところです。結果、廃棄物の排出量が減り、処理コストが削減されます。きちんと分けた廃棄物は資源となって有価物になります。支出を減らして収入を増やすことができれば経営貢献になります。対外的には天然資源の消費を抑制し、環境負荷を低減して社会貢献になりますよね。節電、節水やエコドライブを推進すれば、CO2の排出量が削減されます。光熱水費や通信運搬費などの支出も削減されます。経営にも社会にも貢献できます。

企業人としては、経営貢献も必要ですが、企業が社会に貢献し、社会的責任を果たすことを目指します。さてこれを職場でどのように伝え、連結していきましょう。
ここからはみなさんが自身の心技体を駆使するところです。大いに実践してください。時に、検定合格者の集いに参加して情報交流、意見交換しましょう。





村岡良介


【プロフィール】

村岡 良介

1956年神奈川県川崎市出身、横浜市在住

一般財団法人日本環境衛生センターで3R、廃棄物処理に関する調査、普及啓発、図書出版、人材育成等の企画、運営業務に
30年余り従事し、自らも講師・講演活動に取り組んでいる。

環境カウンセラー(市民部門、事業者部門)、
省エネルギー普及指導員、自然観察指導員

廃棄物・資源循環学会企画運営委員、3R・低炭素社会検定実行委員ほか

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